緊急!横浜の地震 理解の共有を 緊急学習ページ
↑ 神奈川県周辺の巨大地震・大地震震源域
★横浜を襲った過去の大地震を知りましょう
東北、長野、富士直下、千葉東方沖などで地震が連続する中で、東京、横浜など関東平野の中央部は「空白地帯」になっているようにも見えます。地震学者は、東海地震、東南海地震の切迫性は増したと指摘しています。また、上の図にあるM6から7級の震源域が活動することは想定内かもしれません。
東日本巨大地震の影響は?
連動した東海地震→東南海地震→富士山噴火というスーパー東海地震への引き金となることも考えられるとしている研究者もいます。
貞観 東北巨大地震(869年)の前後には、
貞観 富士山噴火(864年=5年前)
元慶 相模武蔵地震(878年=9年後)
仁和 東南海地震(887年=18年後)と集中しているので、今後あらゆる想定が必要だと思います。
●東京・横浜直下型地震の可能性を学びましょう
次の基礎的知識の報告を読みましょう
日本の地震活動 お勧めです!
地震発生メカニズムを探る 文部科学省
地震メモ 地震について知っておきましょう 横浜市 必見!
シナリオ型被害想定調査報告書概要版(平成11年3月)神奈川県庁
首都直下型地震想定される被害とその対策 首都直下型地震対策専門調査会
首都直下型地震の被害想定
活断層の基礎知識 東京都
首都直下型地震防災・減災プロジェクト 京都大学防災研究所 教授 林春男
東京の活断層 立川断層の調査
わかりやすくすぐれたパンフです 東京都パンフレッド
●横浜市直下の活断層は?今後の地震は?
横浜直下型地震を起こす活断層については、立川断層の延長が横浜市直下に達している可能性から詳細な調査が行われました。立川断層は、日本列島が日本海拡大時に関東地方において折れたときにできた断層の古傷であるという説があり、150万年間の上総層群堆積を大きくずれさせていないとの結論に達しました。次の資料をご参照下さい。しかし、決して安心はできません。安政江戸地震など、メカニズムが完全に解明されていない直下型地震があることは要注意です。
横浜市地下構造調査 横浜市 不気味な横浜市の地下構造
横浜市北部の地下段差構造調査の結果について 横浜市
横浜市立川断層に関する調査 横浜市域内活断層調査結果報告
立川断層の活動履歴調査
宮下由香里 市川清士 田中竹延 活断層・古地震研究報告
立川断層の最新活動時期
東京都西多摩郡瑞穂町箱根ヶ崎におけるトレンチ調査結果
宮下由香里 市川清士 田中竹延 地学雑誌 116(3/4)
●神奈川県は地震の巣
神奈川県は世界屈指の変動帯であり、そのクライマックスとなるのが、「関東地震」(元禄地震1703年 大正関東地震1923年)です。その周期は200?400年と考えられていますが、大正関東地震の例では、その70年前に東京直下型の安政江戸地震(1855年M7)、安政東海・南海地震(1854年M8)が起きており、東京・横浜の直下型地震も頻発していた事実があります。(この地震観については、石橋克彦先生「大地動乱の時代」:岩波新書:をもとにしています。)
●誘発される大地震への警戒
なお、今注目すべきは、最悪の種と直下型地震である安政江戸地震(1855年11月11日)が、安政東海地震(1854年12月23日)南海地震(その32時間後)発生後1年以内であったことです。
巨大地震があると、その100日前後などに「余震」とは言い難い大地震が起きることがあります。
例1 明治三陸地震 1896年6月15日 三陸沖 M8.2?8.5
(77日後)
陸羽地震 1896年8月31日 秋田・岩手県境 M7.2
例2 スマトラ沖地震 2004年12月 スマトラ沖 M9.0
(3箇月後)
スマトラ沖 2005年 3月 前回より南東 M8.6
例3 大正関東地震 1923年9月 1日 相模トラフ M7.9
(4箇月半後)
丹沢地震 1924年1月15日 丹沢山地 M7.3
安政江戸地震・相模武蔵地震の事実が語るものは?
今、神奈川県を襲った地震の歴史を学びましょう。
安政東海・南海地震 1854年12月
→安政江戸地震 1855年11月 一年以内に発生
貞観陸奥地震 869年(今回の地震と似ていると考えられる)
→相模武蔵地震 678年 9年後に発生
★巨大な地震が発生してから、100日前後の時期、400日前後の時期、600日前後の時期に遠く離れた場所でM6.5以上の地震が比較的多く発生している事実がある…しかし、その原因とメカニズムは不明である…
(参考)Newton 2011.6月号「次にひかえる巨大地震」から。
ぜひ購入してお読みください。
東北はもちろん、広い範囲で、西日本でも、誘発される地震を想定した対応が求められます。3.11東北の巨大地震の影響はこの神奈川県にどのように影響するのでしょうか。次の事実は重く受け止める必要があります。地震の誘発、連動の理由やメカニズムについてはまだ解明されていません。しかし、起きてから「想定外」と言わないように、理解に努め、一人ひとりが想定と対応を進めていくべき時が来たと思います。
鷲山のお勧め書籍 ?地震の歴史を学び、理解しましょう?
大地動乱の時代 地震学者は警告する (岩波新書) [新書]石橋 克彦
→地震学者石橋先生の名著!関東地方を襲う一連の地震の周期を理解できます。幕末から大戦突入まで、日本社会の動乱とシンクロするかのような大地震の襲来がすさまじい迫力で描かれています。地震についての考え方が変わります。日本の近代史の勉強にもなります。
地震の日本史 大地は何を語るのか (中公新書) [新書]寒川 旭
→日本の古地震から現代の地震まで、歴史的できとごと関連づけながらドラマチックに読んで理解できます。